【在宅医療】保険算定の相談内容を列挙しました。

居宅療養管理指導マニュアルに則り在宅医療を行っております。

在宅訪問にあたり、保険関係のQアンドAをまとめました。③、⑤は関東厚生局神奈川事務所に相談した内容です。

①契約時に必要な書類は?

「重要事項説明書」と「居宅療養管理指導サービス契約書」の二つである。

なお、介護保険の場合、介護保険保険者証の10ケタの番号、保険者番号、介護区分、認定有効期間が必要になります。

②訪問後にすることは?

居宅療養管理指導の場合、ケアマネージャー、医師に文書で報告。

在宅患者訪問薬剤管理指導の場合医師に文書で報告。

③往診がなくても在宅患者訪問薬剤管理指導と居宅療養管理指導はできるか?(厚生局疑義照会)

基本的に患者が病院に行けるということは、薬局にも行けるとみなされる。よって在宅患者訪問薬剤管理指導と居宅療養管理指導はできない。ただし、医師が訪問を指示した場合を除く。

④在宅患者訪問薬剤管理指導と居宅療養管理指導の違いはなにか?

在宅患者訪問薬剤管理指導は医師の処方箋がないと訪問できない。

居宅療養管理指導は処方箋がなくても、ケアマネージャの計画に則り訪問できる。

例えば、医師と連絡が取れず、緊急で患者の申し出により、市販医薬品を届けた場合、在宅患者訪問薬剤管理指導は、処方箋がないため適用されない。居宅療養管理指導は直近訪問から7日空いていれば適用される)。在宅患者訪問薬剤管理指導のほうが縛りが厳しい。

居宅療養管理指導はケアマネージャーの計画書に従って訪問する。計画書が月2回であれば2回、月4回であれば4回の訪問となる。多職種連携になるので、契約時のケアマネージャーへの連絡は必須である。

⑤ひと月に5回以上訪問する場合、5回目以降、かかりつけ薬剤師指導料を算定できるか。

できる。ひと月に4回までは在宅患者訪問薬剤管理指導料または居宅療養管理指導料を算定し、5回目以降はかかりつけ薬剤師指導料を算定できる。

 

 

 

電子書籍「薬剤師、現場に出る」と石田薬局

厚生労働省の方針により、これまで入院で診ていた患者様も在宅医療で診ることが求められています。在宅看取りや、入院治療の在宅化です。

薬剤師も今まで薬局、病院の中で専門性を活かしてきましたが、地域医療の現場に出ることが求められています。ですが、現行の薬学教育のカリキュラムは、現場で必要とされる臨床力を涵養するのに十分なものでしょうか? 私にはとてもそうは思えません。関係者が努力していることは承知していますが、未だ発展途上の段階といえるでしょう。だから、現行の訪問薬剤は、私のような経験不足の者にとっては、薬のお届けに毛が生えた程度のものになってしまっています。

例えば、薬剤師は、病態生理学を系統的に勉強をする機会があまりありません。各疾患の診断基準や基本的な治療方針などもそうです。これでは、訪問薬剤師的な視点で患者様を評価することなどできません。何をどこまで知っていなければならないのでしょうか?

そのように状況の中、私は、たまたまある医師の方と知り合いになりました。nomad 先生と云います。畏れ多いので、ハンドル名で(^^;)
私は、訪問時に出会った症例について、その都度、 nomad 先生に指導を受けながら勉強を重ねてきました。なお、私と先生との出会いは、書籍にも触れられています。

先日、先生は、これらの症例などをまとめて一冊の電子書籍とし、kindle 本として amazon より出版されました。この電子書籍の記事のいくつかは当ブログの記事が元ネタとなっております(なお、書籍の症例で出てくる患者様は、特定を避けるため、症状などはわかりやすく適宜変更、何人かの患者様を「ブレンド」しています)。

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【在宅】血栓の種類もいろいろ?

脳梗塞で右上腕が麻痺してしてしまった在宅患者Aさん(女性、70代後半)。

(患者様)脳梗塞をして右上腕が麻痺していましたが、リハビリでよくなりました。先日も主治医から「万歳」してくださいと言われてすることができました。リハビリの効果が現れました。血栓もいろいろな種類があるのですか?

(私)私は、動脈にできるの白色血栓、静脈にできる赤色血栓と覚えていたのですが、先日光干渉断層法検査(OCT)の勉強会に出席してほかにも種類があることがわかりました。

OCTとは、カテーテルを冠動脈に送り込み、血管の壁に近赤外線を当てます。すると、反射光の強さと時間的な“ずれ”を検知・換算して、オレンジのきれいな血管壁が映しだされます。線維性の細胞と脂質では色の濃淡が異なるので血栓の安定性も判断できます。脂質性プラーク、石灰化プラークなどの種類もあり、冠動脈には白色血栓もあれば赤色血栓もあり、一般化して考えてはいけないと思いました。

(患者様)石灰化とはなんだか硬そうなイメージですね。

(私)とはいえ、血栓の種類と予後には明確な関連はないようです。お薬と食生活、生活習慣でしっかり予防しましょう。

 

 

【在宅医療】先生がつかまらない!転ばぬ先の置き薬

大型連休前、在宅患者Aさんから連絡があった(70代、独居、女性)。

患者 さん
膀胱炎になったと思う。排尿痛がある。痛い。

主治医は休診で携帯にも連絡がつかない。詳細を書くと。。

X月1日:排尿痛を訴える。医師不在のため患者の申し出により、排尿痛の市販薬を届ける。

(2日から4日は祝祭日のためクリニック、薬局は閉局。24時間体制の携帯に患者から特に連絡は来なかった。)

X月5日:排尿痛が収まらないと薬局に連絡。主治医に連絡。往診。診察の結果、シプロキサン(抗生物質)が処方される。

非常時に買えば飲める市販薬。しかし、やはり膀胱炎の場合、抗生物質でないと奏効のない場合もある。主治医に置き薬(主に風邪薬、抗生物質、痛み止め、ニトログリセリン、解熱剤など3日分)の処方を提案する。

地域支援加算経過措置(プレアボイド報告)による届け出をしました。

昨日、関東厚生局神奈川事務所に地域支援加算経過措置(プレアボイド報告)による届け出をしました。審査はこれからなので不備があれば連絡をくれるとのことでした。郵送でも可でしたが直接持参しました。

①別添2 特掲診療科の施設基準に係る届出書

②様式87-3 地域支援体制加算の施設基準に係る届出書添付書類(プレアボイド取り組みの有無の有りにチェック)

③プレアボイド報告書の写し(神奈川県薬剤師会)

④薬局機能情報制度の当薬局の写し(プレアボイド取り組みの有無の有りにチェック)

薬局ヒヤリハット事例も添付しました。

 

 

お魚屋さんとしもやけ

しもやけのできやすさは個人差があるので別のお魚屋さんにも聞いてみました。

スーパーの鮮魚コーナーにいる50代男性。

(私)マグロは半解凍で柵を作るので、しもやけができやすいって本当ですか?

(お魚屋さん)2年前までいた会社はまぐろは半解凍を使っていたので、しもやけができてました。今の会社はマグロを冷凍しないでそのまま運んでくるので、しもやけができません。転職してピタッと止まりましたね。

(私)マグロは必ず冷凍するものだと思ってました。やっぱり氷の冷たさがしもやけの原因なのですね1)。お魚をさばくときは、水を出しっぱなしでも、しもやけにはならないとすると、室内では水は4度より高いのでしょうね。あかぎれはできますか?

(お魚屋さん)できません。

(私)お魚からコラーゲンが出るからですか?

(お魚屋さん)それはわかりません。プライベートで「魚を扱っている方ですね」と言われたことはあります。手を見れば同業者とわかるらしいのです。何を見て識別しているのかはわかりませんが。

(私)さばいている感のある手なのでしょうね。手の形が変わってくるのはおもしろいですね。

1)「寒い」と「暖かい」の刺激を繰り返して、血管の収縮や拡張が繰り返されることで血液の循環に障害が起こり、しもやけを発症する。

 

 

魚屋さんとベルツ水

スーパーの鮮魚コーナーでマグロの柵を作っている女性Aさん。左右の手のひらに慢性的にしもやけ(凍瘡)があります。寝る前にビタミンE含有軟膏を塗布しビタミンEを内服されていますがどうしても完治しないとのこと。

実は、同じ鮮魚コーナーでもあじ、かんぱち、はまちなどの柵を作っている人はしもやけにならない。魚をさばいている人もならない。マグロ担当のAさんだけがしもやけになるのです。

なぜ?

答えは、マグロは半解凍で切るからでした(要は氷水の中に手を突っ込んでいるのと同じ)。マグロ以外の魚は全解凍で切るのでしもやけにならない。魚をさばく人も全解凍しかも水をつかうのでしもやけにはならない(水ってあったかいんですね)。魚をさばく人は魚からコラーゲンがでるのでなお手によいとおっしゃってました。

当薬局のベルツ水(ベルツ博士のあせしらん)は、昔からしもやけに使われており、スプレータイプなので寝る前でなくても仕事中も手袋をする前にしゅっと一吹きできますよとお話しサンプルをお渡ししました。さて奏効はいかに?

他の魚の担当にかえてもらったら?と申し上げると「私はマグロが好きなんです。」とのこと。「肉と言えば牛肉、魚と言えばマグロ。」消費者の心のうちをよくご存じのAさんでした。

 

戦後はほとんどの子供がかかると言われていましたが、現在は暖房設備の充実と栄養の向上で見かけなくなりました。しもやけは、できやすい素因も関係しますが、冬期間に気温が4~5度で一日の気温の差が10度以上になると、血行不良でしもやけを起こしやすくなると言われています(家庭の医学より抜粋)。

 

 

【集団的個別指導に呼ばれました】

関東信越厚生局から集団的個別指導に呼ばれました。

日時:平成30年12月19日(水)

場所:関内ホール 大ホール

正当な理由なく欠席した場合には、個別指導の対象になる旨の事前指導がありました。

「保険調剤の理解のために」という冊子が配られ、それに沿って説明がなされました。

気になった指摘事項としては

1、電子版お薬手帳の普及に伴い、投薬した薬のバーコードの提示ができるよう留意されたい。

2.処方箋に記載された湿布の枚数が70枚を超える場合の調剤録の記載について:①腰2枚、肩2枚など部位、②次の受診の予約が〇月〇日のためなど投与日数について、薬学的見地から理由を記載されたい。処方せんに記載された枚数を変更する場合、「湿布追加医師了解済み」は不可。医師に照会して回答を得たことを対話形式で記載されたい。「○○であることを医師に確認した」等。

3.不適切な処方の具体例について。漠然と長期にわたり投与されている医薬品の処方

モサプリドクエン酸塩錠の2週間を超える投与(劇症肝炎の報告)

レセコンの入力時のコメント入力など、非薬剤師に手伝っていただいたことを薬剤師が薬学的見地からするようにといったことが増える傾向が見受けられました。

 

 

 

 

フランスでアリセプトが保険から外れました

アリセプト(ドネペジル塩酸塩)を飲まれている患者様のご家族から質問がありました。

(患者様)アルツハイマー型認知症薬アリセプトがフランスで保険適用から外れたと聞きました。有用性が不十分とのことでした。日本ではどのようにアリセプトが評価されて保険適用になっているのでしょうか。

(私)日本の添付文書によればアリセプトの薬効はアルツハイマー型認知症状の改善ではなく進行抑制とされています。承認審査の際の報告書によると、アリセプト服用中止後の認知機能は非服用時と同程度までに急速に悪化することから、本薬はあくまでも対症療法であるとされています。日本では服用しないで半年経過した場合と半年間服用した場合では認知症状に差があったということで平成11年に承認され保険適用になりました。

(患者様)なるほど。飲んだらすぐ効くのではなく、1年くらいたたないとわからない。でも飲まないと悪化する。そういうお薬なのですね。

(私)おっしゃるとおりです。フランスがアリセプトをどのように評価しているのか、また保険制度がどうなっているのか継続して調べてみますね。

 

 

在宅訪問中、家族から病状が変わったと告げられた。さて薬剤師はどうする?

ご主人と二人暮らしの認知症の在宅患者Aさん(80代、女性)。ご主人が体調を崩され在宅を依頼された。

X月X日、訪問時、「右手がだらんとしている。」とご主人から言われる。

在宅訪問中、病状が変わった場合や容態に変化が出た場合、医師に連絡しなければならない。服用されている薬の副作用の可能性もあったので、とりあえずご主人の言われた通り医師に電話で「右手がだらんとしている。」と報告した。

X月X日、往診した医師は脳梗塞と診断。すぐに救急車で搬送された。

家族でもできる脳梗塞の簡易チェック項目を調べてみるとFASTという紹介があった。(NHK今日の健康2018.5より)。顔(Face)、腕(Arm),言葉(Speach)、発症した時刻(Time)だそうだ。イーと言った時,顔の片側半分はゆがむか?、腕に麻痺があるか、ろれつが回らなくなっているか?3つのサインが一つでも見られたら時刻を確認して救急車を呼ぶということである。

脳の障害の種類としては

  1. 不全麻痺paresis(脱力)
  2. 麻痺paralysis(運動の喪失)
  3. 無反射areflexia(反射消失)
  4. 筋の萎縮atrophy(運動ニューロンに障害があるともはや筋繊維に支配的な影響を及ぼせなくなる)

がある。今回の場合、「右手の脱力、麻痺。筋の萎縮、筋収縮なし」と言えばよかったのだろうか。私は今回脳梗塞に考えが至らなかったが、今後、このような時の対応としてFASTを生かしていきたいと思う。

上記の記載は私の経験によるもので患者様は架空の人物です。