ジェネリックいかがですか?その2

患者様からよく聞かれる質問です。

(問)どうして先発品は特許が切れているのにジェネリックと同じ値段にならないのですか?

(答)先発品は、特許が切れてもジェネリックと同じ値段にはなりません。これは医薬品に限りません。真珠を例にとってみます。世界で初めて養殖真珠を発明したミキモトの真珠が先発品にあたります。ミキモトの技術を使って真珠を作るのがジェネリック製品です。先発品であるミキモトの真珠は養殖技術の開発にお金がかかっている分、特許が切れてもジェネリックより高いのです。

医薬品の世界も同じです。先発品は長い年月をかけて新薬を開発し、治験や市販後調査をすることが義務づけられています。それに対しジェネリックは生物学的同等性試験 (血中濃度の経時変化が同等)のみで販売することができます。試験が省略されている分、安くなっているのです。

(問)ジェネリックと先発品ではどれくらいお金が違うのですか?

(答)先発品の値段は、厚生労働省が原価計算方式【原価に販売費および一般管理費(ここに研究開発費が含まれる)、営業利益、流通費並びに消費税を加えた額を薬価とする。】により決定します。ジェネリックの値段は、現在は先発品価格×0.5、つまり半額となっています。

 

(問)価格以外にジェネリックと先発品との違いはありますか?

(答)よく、「先発品とジェネリックは同じものだ」という言い方がなされていますが、これは若干誤解を生む表現です。確かに薬の有効成分は化学的にも同一なのですが、薬は有効成分のみでできているわけではありません。有効成分とは関係ない添加物の部分に違いがある場合があります。

この点を利用して剤型に一工夫することもできます。先発品に水なしで飲めるOD錠(口腔内崩壊錠)の剤形がない場合、ジェネリックで OD錠にして販売することが可能です。例えば、降圧剤の先発品ミカルディス錠にはOD錠はありませんが、後発品にはテルミサルタンOD錠があります。これは薬剤の治療選択肢が増えたといってよく、ジェネリック導入によって得られるメリットの一つでしょう。

逆に、添加物や剤型の違いから、先発品とジェネリックで官能評価(味や色味といった人間の感覚的な印象)に違いが出る場合もあります。「ジェネリックに変えたら、なんとなく飲み心地が変わった。どうも落ち着かない。服用に抵抗を覚える」 という情況は十分おこりうることです。大半の場合、これが大きな問題につながることはないと思いますが、「ある程度定期的に服用しているが、服用する場合にはしっかりと効いてほしい薬」の場合(具体的には、頓服で出される睡眠薬などでしょうか)、先発品→ジェネリックに切り替える際、不安を感じるかもしれません。これぞ臨床、というケースですね。そのような場合は、どうかご相談ください。現場に近い薬剤師として、可能な限りの情報を提供したいと思っています。


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