血糖の話の続き~患者様からの質問~

(質問1)糖尿病になると体の中でどういうことが起こっているの?

(回答) 高校の教科書にこんな問題がありました。

生物基礎、数研出版より抜粋

考察1:インスリン

考察2:健康な人は、食事をした後など血中のグルコ―ス量が増加すると膵臓の細胞が刺激され、血中にインスリンが分泌される。インスリン濃度が増大すると数分以内に、脂肪細胞、筋細胞のグルコースの取り込みが増加し、血中グルコース(以下、血糖という。)量が低下する。

患者Aは、食事をしたのにインスリンが分泌されないので血糖値が上がりっぱなしである。しかし、血糖値は食後1時間以降にゆるやかながら低下することから、糖を受け取る側(脂肪細胞、筋細胞での糖の取り込み)は正常だが、主にインスリンの出方に問題があるため糖尿病になったと考えられる。一方、患者Bは、食事前から血糖値が高く、これに反応したためかインスリンの分泌が食事前であっても高い。食事刺激に反応してインスリンの分泌は高まるが、血糖値はわずかに(≒10mg/100mL)低下した程度である。これらのことから、インスリンの出方は正常であるものの、糖を受け取る側(脂肪細胞、筋細胞での糖の取り込み)に問題があるため、糖尿病になったと思われる。

(質問2)HbA1cとは何ですか?

糖(グルコース)は、反応性が高く、タンパク質と結合しやすい。HbA1cとは、ヘモグロビンに糖が結合したものである。血中に長くとどまるため長期にわたる血糖のモニターとして使われている。下記に生成のメカニズムを示す。

引用はこちら

(質問3)糖がなんの悪さをするの?

(回答)糖尿病においては、糖が尿に出ること自体は問題ではなく、血液中の高血糖によって引き起こされる眼や腎臓の血管障害などの合併症が問題になるのである。原因は複数あると考えられている。

糖(グルコース)は、質問2の回答にも記載したが、反応性が高くタンパク質と結合しやすい(糖化反応)。結合してできた化合物を終末糖化産物(AGE)という。AGEsという名称は、あくまでも糖化反応による生成物の総称であり、一定の構造を示す化合物ではなく、現在まで様々な構造物質が解明されている。さまざまなAGEsが、毛細血管を傷つけ、目で進行すると失明に、腎臓なら人工透析、足なら末端まで血液がいかないため、足が壊死し切断になる。

(質問4)糖尿病では糖だけが細胞に取り込まれなくなるの?

(回答)糖だけが取り込まれなくなるわけではない。脂質も取り込まれなくなり、善玉コレステロールが減ったり、悪玉コレステロールが増え、脂質異常が進む。これが血流を悪くし、心筋梗塞などの冠動脈の病気を引き起こす。


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