マイスリーとベンザリンの違いは?-鍵穴によって作用が違うんですー

在宅患者Aさんからの質問。

(Aさん)昔、マイスリーを処方されたことがある。今飲んでいるニトラゼパム(以下、ベンザリンという。)とはどう違うの?

(私)どちらともGABA受容体の中のベンゾジアゼピン受容体に結合します。実は、ベンゾジアゼピン受容体にはいろいろな鍵穴があります。マイスリーはベンゾジアゼピン骨格を有さず、ベンゾジアゼピン受容体のうちω(オメガ)1受容体という鍵穴に強く結合します。この鍵穴(ω1受容体)は小脳、嗅球、淡蒼球、大脳皮質第4層などに多く存在しています。ベンゾジアゼピン受容体には、ω2穴受容体と呼ばれる鍵穴もあり、こちらは筋緊張に関与する脊髄や記憶に関与する海馬に多く存在するとされています。そのため、ω1に結合するマイスリーは筋弛緩作用が弱いとされ、ふらつき、転倒リスクの高い高齢者に使われます。

添付文書によるとベンザリンは、てんかん、麻酔前投与、不眠症に効くのに対し、マイスリーは不眠症にしか効きません。マイスリーは超短時間型、ベンザリンは中時間型睡眠薬に分類されます。

(Aさん)鍵穴によって作用がちがうのですね。お薬の説明書にてんかんではないのに抗てんかん薬と書かれたことがありましたが、これで意味が分かりました。

 

 

 

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