薬局製剤裏話

薬局製剤の製造は、グラム単位で混ぜていくだけの作業である。全量100ml,gのレシピ。試作は三回行う。一回つくる。二回つくる。三回目で販売する容器にいれ、近くにいるヒトに使ってもらう。そしてラベルをつくって販売。

苦労したのはGLPZ液。スプレー容器を使ったのだが、酸化亜鉛がつまる。出ない。こぼれる。でもスプレーにはこだわりたい。

時間がかかるのが、イオウカンフルローション。「ヒドロキシプロピルセルロース(懸濁剤)を水に溶かす。」とレシピに記載してあるが、セルロースがなかなか水に溶けない。きちんと溶解せずにつくると、イオウが固まり振っても懸濁液にならない。湯煎してかき混ぜ棒で無理矢理溶かす。でも溶けない。一晩放置。やっとの思いで調合しても、イオウの浮遊がなくなるまでまた一晩放置。イオウが溶けてだんだん黄色くなっていくのを見るのは楽しいが、何とも手のかかるローションである。試作6回目にしてようやく成功。

下はイオウカンフルローション。左が朝用で上澄みを使い、右が夜用で懸濁液を使います。

薬局製剤とは

薬局製剤とは、医師の処方せんなしで調剤できる薬のことです。厚生労働省の指針(レシピ)にしたがってつくります。現在、480品目が収載されています。半分以上は漢方です。勝手に香料、着色料などを加えたり、成分を抜いたりすることは許されません。

昨今、複雑な作用機序をもつ薬ががたくさんありますが、私たちは昔ながらのシンプルな材料、効き目に注目しました。例えば、かゆみならジフェンヒドラミン、ニキビならイオウなど。

普通の薬局やドラッグストアでは販売していない薬です。先祖代々日本人が使ってきたシンプルな効き目をどうぞお試しください。